2008年05月27日

寄せ集めだが内容は素晴らしい『キャンディド・ドルフィー』


candol.jpg
Candid Dolphy



よせ集めだが、内容は素晴らしい


なんといっても、1曲目の
《リインカネイション・オブ・ア・ラブ・バード》が素晴らしい。

これは、ドルフィーのプレイがどうのという以前に、
まず曲そのものが素晴らしいし、
アレンジも秀逸だ。

チャールス・ミンガス作曲のこの曲は、
日本では《ラブ・バードの転生》という邦題がつけられている。

哀感、寂寥感、複雑なハーモニー、明暗入り混じったメロディなど、どこを取ってもミンガスにしか出せない独自の世界。

メロディ、ハーモニーなどの、《オレンジ色のドレス》と並ぶミンガス曲の最高峰に位置する曲だといえよう。

この曲でのドルフィーは、フルートで参加。

多少重苦しい雰囲気だった演奏も、
彼のフルートの登場した瞬間演奏の湿度がガラリと変わる。

慣れてくると、この瞬間が待ち遠しくなる。

このアルバムは、ドルフィー名義となって発売されているが、
じつはミンガスのリーダーセッションの音源を集めたもの。

そもそもミンガスがリーダーで、キャンディド・レーベルに吹き込んだ音源の別テイクを集めたもの。

もっとも、リーダーは誰であろうが、
ミンガス・サウンドの特濃さ加減と、
ドルフィーの飛翔ぶりはバランス良く共存しており、
両ミュージシャンのファンであればまさに必携の音源といえる。

アビー・リンカーンがヴォーカルで参加している《アフリカン・レディ》では、ドルフィーはピッコロを吹き、
《テイント・ノバディズ・ビジネス・イフ・アイ・ドゥ》では、ケニー・ドーハムがピアノを弾いているなど、面白い楽器の組み合わせも楽しめる。

セッション日やパーソネルの組み合わせは、曲によってバラバラで、一見散漫な印象も与えかねないが、サウンドのバランスやトータルな雰囲気は見事な統一感。

これはこれで、「落穂拾い」集の域を超えた、立派なドルフィーやミンガスのアルバムといえるだろう。


●アルバム
CANDID DOLPHY (Candid)


●リーダー
Eric Dolphy


●収録曲
Reincarnation of a Love Bird
Stormy Weather(take 1)
'Tain't Nobody's Bizness If I Do (Previously Unreleased Alternate Take)
Body and Soul(take 2)
African Lady (take 4)
Quiet, Please (take 1)
Moods in Free Time (take 5)
Hazy Hues (take 5)


●パーソネル
#1-2
Eric Dolphy(as, bcl, fl)
Ted Curson,Lonnie Hillyer(tp)
, Charles McPherson(as)
Nico Bunick(p)
Charles Mingus(b)
Danny Richmond(ds)

#3
Eric Dolphy(bcl)
Benny Bailey(tp)
Kenny Dorham(p)
Peck Morrison(b)
Jo Jones(ds)
Abbey Lincoln(vo)

#4
Eric Dolphy(as)
Roy Eldridge(tp)
Jimmy Knepper(tb)
, Tommy Flanagan(p)
Charles Mingus(b)
Jo Jones(ds)

#5
Eric Dolphy(piccolo)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Coleman Hawkins(ts)
Walter Benton(ts)
Mal Waldron(p)
Art Davis(b)
Max Roach(ds)
Roger Sanders(conga)
Robert Whitley(conga)
Abbey Lincoln(vo)

#6
Eric Dolphy(as, fl)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Don Friedman(p)
Art Davis(b)
Max Roach(ds, tympani)

#7-8
Eric Dolphy(as, fl)
Booker Little(tp)
Julian Priester(tb)
Don Friedman(p)
Ron Carter(b)
Max Roach(ds, tympani)


●録音日
1960/10/20/-1961/4/4


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posted by 雲 at 12:26| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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